この時期になると思い出す患者さん夫婦がいます。
二人とも、C型で、肝性脳症をくりかえす奥さんを
懸命に介護していたご主人が、開業の年に肝癌を発症し
切除しましたが、再発を繰り返しそのつど、
亜区域塞栓術をくりかえし施行していました。
奥さんも7年後に2cmの肝癌ができ、切除不能でしたので
亜区域塞栓術をしましたところ、うまく消えてくれました。

ご主人は、懸命にガンとの闘病と奥さんの介護を
続けましたが、10年で亡くられました。その際
「先生、カーちゃんを頼む。」と言われました。
幸い奥さんは、再発なしで経過し、途中生活ができなくなり
しぶる福祉を、国会議員を使って、生活保護をもらい
医院近くの市営住宅に住んでもらい、定期的に診ていきました。


肝癌発症から13年後に、自宅のお風呂場で急死され
検案に行きますと、部屋をきれいにしており、ご主人の
仏壇には、花が飾られていました。
検案しながら、仏壇に向かって、なんとか責任を果たしたかな
これからは二人仲良くしろよ。とつぶやきました。
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