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こんばんは、岩本です。

前回は「肝臓ガンついて-1」にて
ガンの治療法をいくつかご紹介しましたが、
今日は私が30年以上、格闘して参りました
動脈塞栓術(TACE)」についてご説明いたします。

■「動脈塞栓療法(TACE)」について
  肝臓がん治療では血管をふさぐ施術としてTACEと呼ばれており、
  がんに通じる肝動脈をふさぎ、栄養不良にして
  ガン細胞を壊死(えし)させる仕組み
です。

肝ガンは肝動脈で栄養されていますので
動脈に油の造影剤「リピオドール」と「抗癌剤」を流し、
血流を止めると肝ガンが消えるのではないかと思い
私なりに色々工夫しながら頑張って『TACE』を続けて来ました。


今では、今日「Cancer」に載った
門脈動脈同時塞栓療法(Angiographic Subsegmentectomy.AS)
と言う治療法を行っております。

肝臓には門脈肝動脈があり、

・肝動脈は主に肝臓に酸素を運ぶ血管
門脈は腸で消化吸収された栄養物や
 腸内で出来た毒素を肝臓に運ぶ血管です。

この治療法で心臓から血液が送られる動脈だけでなく、
消化管から血液が流れる門脈も同時にふさぎ、
ガンとその周辺の肝組織を目に見えない小さな転移巣も含めて
肝の解剖学的に一気にやっつけてしまう治療
です。

外科の先生は亜区域レベルではそのような治療が当たり前ですが
亜亜区域レベルでの切除はほどんどまだ出来ません。

肝臓ガンは外科切除がうまく行われても
5年で80%以上が再発しますので
繰り返した治療が必要となります。


しかし私の「門脈・動脈同時塞栓療法」では
そのレベルで血管に沿った系統的な治療が出来ますので
肝臓に対するダメージはごくわずかですので
副作用や治療死はほとんどなく
現在では理想的な治療法
だと考えております。

私なりに世界で最も良い治療法でないかと思い、
毎日いろいろな患者様と向き合い、
一人一人にとってより良い方法を考え、
共にガンと戦いながら頑張っております。

これからもよろしくお願いいたします。


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テーマ:医療・病気・治療
ジャンル:心と身体
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