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おはようございます。
2代目ガンちゃん先生です

だいぶ夜から朝にかけて
冷えてきましたね

外来でも、風邪・肺炎の方が
増えてきました
夜は温かくして寝て下さいね


本日、ご紹介しますのは
四国地方から来られた
進行肝臓癌の患者様です

去年の4月の時点で
四国の病院で、
Stage4aと呼ばれる
肝臓癌の進行度では、

進行した部類に入る状態の患者さんです


Stage4aとは
癌が肝臓の中にとどまってはいるが、
数が多く、
大きさが一定以上大きく
そして、血管の中に入り込んでいる状態を示します


この患者さんの場合は、
浸潤型と呼ばれる
少し特殊な発育形式をとる肝臓癌で、
正常な肝臓の細胞に置き換わるようにして、
癌が広がっていく
性質の悪いものでした


他院で肝動脈塞栓術を繰り返し行っていたようですが、
増大傾向にあるようで、
ネクサバール(内服の抗癌剤)に切り替えましょうという言われ、
岩本内科医院を訪ねて来られました

当院に来られたときには、
少し胆管が拡張しており、
胆管浸潤を認める状態でした

当院では、、
肝動脈塞栓術に加え、
留置カテーテルを肝動脈内に留置し、
肝動注化学療法
継続して行っております

治療内容は
New-FP療法です

Stage4a,bの肝臓癌
平均生存期間が

無治療7-8ヶ月、
ネクサバールプラス2-3ヶ月です

この患者さんは
今の時点で1年6ヶ月

そして、これからも1年6ヶ月とは言わず、
5年でも10年でも頑張ってもらえそうです


動注化学療法は
カテーテルを血管内に長期間留置しますので、
留置する事自体に
高い技術と経験を要します

この患者さんの場合でも、
留置をしましたが、

途中から問題が生じましたので
対処する必要がありました

その問題というのは、
肝動脈から腸を栄養する動脈が出現した事です


肝動注化学療法の最も大切なポイントは、
肝臓だけにちゃんと
抗癌剤が流れる様にすることです


つまり、肝臓以外・・
例えば、腸、膵臓など
周囲の臓器に抗癌剤が流れては
いけないのです


この患者さんの場合は、
右肝動脈から
十二指腸、膵臓、一部の胆嚢に流れる動脈が
突然出現しました


肝臓外消化管枝
CT 消化管枝

この様な新しい動脈の出現に気づかずに
動注化学療法を継続していると、
他の臓器が損傷され、
重篤な合併症が起こり得ます



今回は、
この新しくできた動脈を
コイルと呼ばれる線状の金属で詰め、
そちらの動脈に抗癌剤が流れないようにしました


コイル後


この様に、細心の注意を払いながら、
治療を継続することが、
長期的に継続させるポイントの一つです


とても、マニアックな話で
恐縮です

簡単にまとめると・・
最善の結果を得るために
とても注意しながら
治療をしています

という事です

今日は、大学で血管造影の治療です
たくさんの治療が待っています
アンギオグループで、
力を合わせて、ガンばりますか!

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テーマ:
ジャンル:心と身体