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おはようございます。

まだ猛暑日が続いています。雨も降りません。
さすがにうんざりです。

肝癌は、肝硬変の再生結節が,異型結節になり、さらに
早期肝がんとなり、典型的肝癌になると信じられています。
これを多段階発がん説といいます。

このため、エコーで見える結節は、ほとんど癌に関連するものと
考えられ、細い針生検で少し細胞密度が多いものは早期肝がんとされ
RFAやPEITがされてきました。ところが細い針生検の所見では
良性結節と鑑別が難しいことがわかり、
2009年、間質浸潤(stromal innvasion)
があるものを早期肝がんとするというように決まりました。
早期肝がん 間質浸潤

私は2000年から2007年までの間、650例を超える慢性肝疾患患者さんを
丁寧にフォローし、115個の2cm以下の肝がんを見つけ
すべてアンギオCTしました。すると早期肝がんはたった8個しかなく
残りの107個は前結節なしではじめから典型的肝癌でした。

8個の早期肝がんのうち2例は切除してもらいstromal innvasionのある
早期肝がんであることを確かめ、のこりは典型的肝癌になるまで
フォローしました。0.8年から5.5年の経過で典型的肝癌になりましたが
その間、ほとんど増大せず転移もありませんでした。

早期肝がんにはガンとしての性質はないのです。
困ったことに、最近はまた依然と同じように早期肝癌を治療したがる
医者が増えつつあります、それが早期肝がんならまだゆるせますが
造影MR検査でlow,lowに見える結節はすべて早期肝がんと思っている
医者が多くいて困っています。これらの20%ぐらいは2年以内に消えます。

早期肝癌を治療すれば治療成績は当然よくなります。

さて、今日も2例手術があります。
休み明けで疲れが出ていますが、ガン張ります!
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テーマ:医療・病気・治療
ジャンル:心と身体