今日は私の63回目の誕生日です。
さすがに、この年になると、誕生日が嫌です。
昨日、誕生祝いで、スタッフが花をくれました。
少し恥ずかしい気持ちになりますが・・・みんなありがとう!

それにしても、私なりに頑張ってきたと思います。
熊大の貧乏学生が学生結婚をし、卒業時に二人の子供が
いました。大学に残るのを断念した私は、後ろ盾のない
臨床医として生きていくために、何か技術を身につけたいと
思っていましたが、血管造影に出合い、ちょうどそれを治療に
応用する技術の始まりの頃でしたので、それに夢中になっていきました。
肝癌の患者さんを診る機会が多かったのですが、30数年前は進行した
肝癌ばかりで、治療法は抗がん剤の動注ぐらいで
あまり効果がありませんでした。
そんななか、同じように血管構築の多い腎がんで塞栓治療で
効果があったという論文を読み、進行した肝癌の患者さんに
説明しましたところやってくれとのことでした。
右全体の肝がんでした。
右肝動脈をマイトマイシンCを溶かした造影剤に
ゼラチンスポンジ細片を入れ、それで右肝動脈を塞栓しました。
患者さんは苦しみましたが、驚いたことに肝癌が消え、患者さんは
退院することができ3年生きてくれました。
それからは、夢中で肝動脈塞栓術にのめりこみ、改良していきました。
開業前に9回もシンポジストをしました。
平成2年に開業する当時は、今ほとんどの施設で行われている
亜区域塞栓術をおこなっていましたが、開業して自由に外科医を
選べるようになり、切除可能な肝癌は私が亜区域塞栓術をして
切除してもらい、治療効果を切除標本で確かめ、切除不能で
亜区域塞栓術のみの肝がん症例と生存率を比較しました。
外科切除群と亜区域塞栓術のみの群で生存率に差はありませんでした。
ただ、10年生存率は10%位しかなくまったく満足できるものでは
ありませんでした。
その後もいろいろ工夫し、今の門脈動脈同時塞栓療法にたどりつきました。
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