肝硬変は、慢性肝炎の最終像で,肝細胞が脱落して
線維という組織に置き換わり、肝臓が小さく硬くなった状態です。
症状が出る前を代償期、症状が出てからは、非代償期と言います。
腹部で消化吸収されたものは、門脈という血管で肝臓に運ばれますが
肝硬変では、肝臓が、固くなっているため、門脈血流は流れが悪くなり
門脈圧亢進症という状態になります。
そのため、腹水がでやすくなり、脾臓が大きくなり、肝臓を通らない
血管(副側路)ができます。その代表が食道静脈瘤です。
食道の内側に大きな血管ができるのですから、大出血、急死の
原因となります。
Aさんは、C型肝硬変で、5年前、肝癌ができ、私の治療で
肝癌は消えていますが、今年の6月、黒色便が出て来院しました。
早速、胃カメラをしますと、F2の食道静脈瘤があり、フィブリン栓
が見られ、食道静脈瘤破裂と診断し、
さっそく内視鏡的結札術(EVL)しました。
2週間で軽い潰瘍を残すのみとなり、退院。
8月のカメラでは、食道静脈瘤は、完全に消失しておりました。


食道静脈瘤は、再発しやすく、このように、完全に治療しておく
必要があります。
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