8月の始めの検査で、巨大肝癌の背側が死んでいない
ことが、判明し、AFPも再上昇してきていましたので
盆明け早々、昨日治療しました。
肝動脈は、ほとんど無くなっていましたが、
胃十二指腸動脈の1部が胆嚢を栄養し、その先が
巨大肝癌の下方の1部を栄養していましたので、
マイクロカテーテルを、胆嚢動脈を越えてすすめて
シスプラチン、リピオドール、ゼラチンスポンジ細片で
胆嚢動脈を塞栓しないように、慎重に腫瘍栄養動脈を
しっかりとTACEしました。
次に、背側の栄養動脈をさがしましたが、案の定
右横隔膜下動脈でした。この血管も難しい走行を
していましたが、完全に治療しました。
これで、巨大肝癌の総てを治療し、肝左葉に広がっていた
肝癌は再発していませんので、肝内の肝癌は、ほぼ無くなりました。
肺転移は、進行していませんので、もう少し
ネクサバールで経過みますが、肺転移にもTACEは
効果がありましたので、すこし期待をしています。
2週間で退院されますので、友人の方は遊んで
やってください。破裂のリスクは完全に無くなりました。
それにしても、今さらに、肝癌はただものではありません。
胆嚢動脈といい、横隔膜下動脈といい、これでお手上げに
なる施設が、ほとんどです。
肝癌と宣告されたら、早めに私に相談してください。
ステージⅡまででしたら、簡単に消すことができます。
現在のところ、Cancerの論文で報告しましたように
世界最高の治療成績をあげています。
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