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みなさま、おはようございます

大学の当直明けで、
モヤっとしている
2代目ガンちゃん先生です

今日は、肝臓がんが進行し、門脈の中に入り込むと何が起こるかについて説明します

肝臓がんの進行した状態を示す最も分かりやすい状況が
門脈浸潤です

とくに門脈の一番太いところに入ると、色々な症状が起こる可能性が出てきます

スライド3

一つ目は、肝不全の徴候です

門脈は、肝臓に栄養を届ける役目がありますので、
その門脈が癌によって、閉鎖されると、
栄養を届ける事が難しくなります

結果的に、肝不全になり得ます

肝不全になると、
黄疸がでてきたり、
腹水がたまってきたり
そういう徴候が現れます

二つ目は、
静脈瘤の発達
です

肝臓は大きな臓器で、その臓器に門脈を通して血液が入っていた訳ですが、
癌によって門脈が閉鎖されると、その門脈に入るはずだった血液は
行き場を失ってしまいます

行き場を失った血液は、食道や胃、直腸などの静脈に流れ込み、
それらの静脈は渋滞して、拡張

何かの拍子で破れると、出血をして、命に関わってしまいます

三つめは、肝性脳症です

肝臓は腸から吸収されたアンモニアなどの毒素を分解する役目もありますが、
癌が門脈を閉鎖すると、毒素を分解できず、
そのまま全身をめぐります

アンモニアなどが脳に作用すると、頭がぼーっとして、いわゆる肝性脳症という状態になってしまいます
特に、便秘など毒素が上がりやすいの
肝硬変、門脈に癌が入り込んだ状態には、便秘は禁なのです

四つ目は、
これは意外と知られていないというか、
感染症です


腸管内はたくさんの細菌が存在していて、
一定の割合で、肝臓に門脈を通って、菌が上がる事があります
ですが、通常では、肝臓の免疫力で
細菌をやっつけ、事なきを得ますが、
門脈が癌によって閉鎖されると、
肝臓の免疫でやっつける前に、全身に菌が巡ってしまいますので
簡単に細菌感染症が起こってしまいます

これも便秘をしないように、腸管内圧が上がらないように気を付ける必要があると思います

以上の4つの事が、
癌が門脈に入り込んでしまっている状態のときに起こり得る可能性です

癌が進行すると、
色々な事が起こってしまいます
色々な可能性を想定し、予防しながら、
一歩ずつ、前に進んでいかなければなりません


さぁ、今週が始まります
予定されている治療も多いです
ガンばりますか

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みなさん、おはようございます
2代目ガンちゃん先生です

連休、いかがお過ごしですか

オリンピック、終わってしまいました
あとは、パラリンピックですね

選手たちの頑張りは、
本当に勇気を与えてくれます

このオリンピックの開催・運営は
難しかったと思いますが、是非もありますが
何とか形になって
良かったです

今回のオリンピックは、
新型コロナの影響で色々な制約・問題がありましたが、
新型コロナの前から、ロゴ問題や会場問題、開催問題、費用問題などなど
様々な問題が噴出しました

組織として、ヒトとして
もっともっと洗練されなければ、世界に取り残されてしまう気がします
政治もコロナの問題に関してもそうですが、
本当にリーダーの素質がある人が求められます
人材がいないのでしょうか・・・
変わらないといけない時期なのかもしれません


さて、癌の話に移りますが、

肝臓がんの場合、CTを撮影し、
その画像パターンを評価します

基本的には
動脈相という画像タイミングで白く
門脈相という画像タイミングで黒くなるのが
肝臓がんの特徴です


これは、癌が動脈の血液を主に利用していることを反映しています

下の画像の様な見え方です

木村伸一


ですが、
一方で、
同じ肝臓がんでも
こんな風に
あまり動脈で白くならない場合もあります


田畑スミエ

同じ肝臓がんでも画像の見え方に違いがあるのです
同じ肝臓がんなら同じように見えるのが当然かと思いますが、
そうではないのです

その理由としては

同じ肝臓がんとしても癌細胞の性質は遺伝子変異の影響で異なるということが一つ、
もう一つは、
CTで見える癌は、癌細胞が主な細胞ですが、
その中には、血管、線維、免疫細胞などほかの細胞たちも
豊富に存在しています
癌と癌以外の細胞のバランスが、CTの見え方に反映されているということが二つ目の理由になります

この辺りは、もう少し詳しく解明する必要があって、
研究を深める価値があります


連休の最終日・・
新型コロナに気を付けて、
みなさま、お過ごし下さい

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みなさん
こんばんは!
2代目ガンちゃん先生です

肝臓がん治療の新薬

テセントリクとアバスチン


今日は
それぞれの薬の解説を

テセントリクは
免疫チェックポイント阻害剤と呼ばれる薬で

癌に対する免疫を活性化する薬剤です

癌は通常であれば、
免疫細胞に見つかるとやっつけられてしまいます

ですが、驚くことに隠れ蓑をまとって、
免疫細胞から逃れる術を持っているのです


テセントリクは
この隠れ蓑を剥いでしまう薬と言えます


隠れ蓑が剥がされた癌は、
免疫細胞の攻撃を受け始め、
小さくなるというしくみです


もう一つの薬、
アバスチンは
もともと癌の血管を抑える薬として使われている薬
剤です
癌は血管から栄養を貰って大きくなりますので
この血管を抑えると
栄養がいかず大きくなることができません

アバスチンのもともとの効果は
癌の血管を抑える効果ですが、
テセントリクと一緒に使うと
テセントリクの効果を助ける役目も
どうやらあるようです


テセントリクは
癌に対する免疫を活性化する薬剤
隠れ蓑を剥がすと説明しましたが、

実際は、そう単純にはいかず、、
癌は隠れ蓑以外にも、
免疫細胞たちが癌までやってこないように
しています


例えると、、
城を覆う城壁の様に
なかなか敵(癌にとっての敵が免疫細胞としています)が
城まで入ってこないように
癌はしているのです


アバスチンはこの城壁などを
変化させて、
免疫細胞が侵入しやすい環境を作り上げます


ですので、この二つの組み合わせは
よい組み合わせなのです


患者さまの一つの希望になると良いです

さて、今日もたくさん治療が待っています
また、使える武器が増えました
それぞれの武器を一番、良い使い方を探求します


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みなさん
おはようございます
2代目ガンちゃん先生です

6月に入り
外来受診を控えていた患者さま方も
だいぶ戻ってきて、

岩本内科の外来は
毎日、大忙しです


だいぶ日常が戻ってきました

他県への移動も全面解除されましたが、
東京都ではまだ40名前後新規感染者が出ています

私は全面解除はじき尚早な気がします
東京から全国へ感染が散る可能性が高い
必要な移動だけにまだとどめるべきでしょう


さて、
本日ご紹介しますのは、、

今、進行肝臓がんで使える
ネクサバールやレンビマ
など

効果もしっかりある良い薬ですが、
内服させていると、
急に癌が大きくなって、
これらの薬が効かなくなることがあります


lenvatinib

また、副作用などで途中でやめた途端に
タガが外れたかのごとく、
急に大きくなることもあります


ネクサバールやレンビマなどの薬は
癌の血管を抑え込む薬
です

ですので、
効かなくなるとすれば、、

癌が血管をそれほど必要とせずとも大きくなれる性質を獲得するか、
別の経路で癌の血管を獲得することができるようになるか


そういったところでしょう。

癌というのは、本当に厄介なものです

治療により性質を変えながら、
癌細胞もなんとか生き延びようとして、
悪性度が高まります


でも、、こっちも
負けてられません
あきらめません


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みなさん
おはようございます
2代目ガンちゃん先生です

ボストンから帰国して、
今日は、岩本内科で治療です!!

IMG_3162.jpg
時差ボケで顔が疲れてますが・・・(汗

気合が入ります
それに、岩本内科が恋しかったのです (笑

アメリカ肝臓学会の全体のまとめとしては

C型肝炎は
C型肝炎ウイルスの治療薬が
出揃ったこともあって、
発表も少なく
もうあまり注目されていませんでした


B型肝炎ウイルスは、
これまでの薬では
B型肝炎ウイルスを抑えるのが目的でしたが、

いかにして、
B型肝炎ウイルスを消滅させられるかについて
熱心に研究がなされています


いくつかの治療手段の候補が上がってきていて、
どのように進歩するか注目されます

もっとも注目度が高いのは
ナッシュ(NASH)と呼ばれる
脂肪肝から発生する肝炎
です

NASHから肝硬変に
そして肝臓がんを発症する

そのメカニズム、
それに関わる遺伝子研究が活発に行われています


いくつかの遺伝子が分かってきていて、
NASHを改善させる治療薬の臨床試験が
いくつか動いていますが、

まだその結果は
そう芳しくないのが現状の様です


ますます研究が進められると思います

そして、
私の専門の肝臓がん

これは、前の記事でも書きましたが、

アメリカでこれから10年くらいにかけて
肝臓がんを患う方が増えてきます
ですが、その治療レベルは決して高くない様です


いろいろな薬が
アメリカでも使えるようになってきてはいるのですが、
薬だけでなんとかできるほど、
甘くないのが肝臓がんです


日本の肝臓がん治療の
質の高さが再認されてくると良いのですが・・・


大切なのは、
1人1人の患者さまに
真摯に向き合って、
全力で治療すること


だと思いますが、
それは日本でもなかなかできることではないので、
世界になると
なおさら難しいのかもしれません


今日ももたくさんの治療がまっています

全力で・・1人1人真摯に!
さて、ガンばりますか


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